シャチ

シャチ┃海のギャングは家族思い

白と黒の美しい体で知られるシャチ
その力強い泳ぎと高い知能から「海のギャング」とも呼ばれていますが、実はとても家族思いのいきものです。
ここでは、シャチの生態・体の大きさ・生態など、簡単に解説します。

シャチはどんないきもの?

シャチはマイルカ科で最大の種
大きな体に似合わず、とても器用で賢い海獣として知られています。

特にオスは、背びれが真っすぐ高く伸びて2mを超えることも。
海の中で目立つ黒と白の模様は、狩りの時に相手を惑わせるカモフラージュの役割もあります。

 シャチはどこにすんでいる?何をたべる?

シャチは赤道から極地まで、世界中の海にすむとても広い分布を持つ動物です。
沿岸にも外洋にも姿を見せ、海の環境に合わせて暮らし方や食べ物の好みが変わります。

太平洋に暮らすシャチでも、

  • 定住型(レジデント)
    • サケ・マスを中心に魚類を捕食する
  • 移動型(トランジェント)
    • トド、ゼニガタアザラシ、イシイルカやネズミイルカなど海生哺乳類を捕食 
  • 沖合型(オフショア)
    • サメを中心として魚類を捕食する

など、生態が大きく異なります。

太平洋のシャチについての説明。
レジデント、トランジェント、オフショアの違いについて説明。
せびれの形や食性、住んでいる場所、サドルパッチの違いについて図解。

シャチはとても賢いいきもの

アザラシを狩るシャチの群れ

シャチの魅力のひとつが圧倒的な知能の高さ
狩りのときには仲間と協力し合い、役割分担しながら獲物を追い込む高度なチームワークを見せます。さらに子育ても家族全体で支え合う「協働育児」を行い、群れの中で文化や技術を受け継いでいきます。

 また、仲間同士で声を使ってコミュニケーションをします。群れごとに方言のような音声文化があるという研究もあるほどです。母親を中心とした家族(ポッド)で一生を過ごす、強い絆を持つ生きものです。

日本でシャチに会える場所

水族館
シャチ ジャンプ

2025年現在、日本でシャチを見られる水族館は3館のみ

  • 鴨川シーワールド(千葉)
  • 名古屋港水族館(愛知)
  • 神戸須磨シーワールド(兵庫県)

海では出会うことが難しいシャチの迫力ある姿を、近くで観察できる貴重な場所です。

野生のシャチ

知床・羅臼の海では、毎年5〜7月頃にシャチの回遊シーズンが訪れ、船から野生のシャチを観察する「シャチウォッチング」が人気です。
潮吹きやジャンプ、親子で寄り添って泳ぐ姿など、自然のままの行動が見られる貴重なスポットです。
知床の海は、流氷によって運ばれる豊富な栄養が生態系を育て、シャチにとっても魅力的な回遊ルートになります。
タイミングが合うと、複数頭の群れ(ポッド)がゆったりと泳ぐ姿に出会えることも。

サマリ

大きな体と高い知能、そして地域ごとに違う文化を持つシャチは、知れば知るほど奥が深い生きものです。
すいぞくたびでは、これからもシャチの魅力と、いきものたちと共に生きる未来をやさしく伝えていきます。

参考 ※PRを含みません

南幅俊輔 編集 勝俣浩 監修「シャチまるごとBOOK」

水口博也「シャチ オルカ研究全史」

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/032700176